「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

ガレージ保管の玉手箱



 前回、このシリーズのお題目は木目の日焼けだったが、今回もその日焼け、紫外線がらみ。何につけてこの太陽光線というのはクルマの維持管理において大敵なのだということが実感。そのあたりを中古車の付加価値の一つである「ガレージ保管」に絡んで書き進めてみようと思う。


 ガレージ保管と聞けば程度の良いクルマを想像することは自然なことだ。ガレージを持つ家庭が保有していたクルマ、というだけでどれだけ手厚く維持管理がなされて来たかを想像できようものだ。やはりいちばん大きな要因として、太陽光線に当てられていない時間が長いことがあるといっていい。しかしその家を離れるまでは・・・


 クルマというのはどこでどう保管されようと劣化する。そう、劣化。そもそも空気に触れているという時点で様々な物質は酸化し、劣化するわけだから、クルマもこの世に生まれた時点で劣化が始まっているといえる、それはガレージの中だろうと、青空駐車だろうと。だから一見して、綺麗に見えるガレージ保管車もその実、目に見えず劣化は進んでいる。


 「ガレージ保管」の中古車に小躍りさせられながら、自分が買ってからは青空駐車だったりすると、例えば革シートが一気に硬化したり、天井の布が落ちてきたり、なんていうことはけっこうザラにある。見た目最初は綺麗でも玉手箱を開けてしまったかのように急激に進む劣化。これが「ガレージ保管」の落とし穴だ。むしろ、新車からずっと青空保管できちんと手入れをし、適切に走らせていたクルマの方が持ちが良かったりするなんてことも実はある。数多の中古車を見続けてきた実感だ。


 一つ言えるのは、ガレージ保管は必ずしも過ぎた時間を買い戻すことを意味するわけではないということだろう。


 生活環境が変われば身体に変調をきたすことがあるなら、それはクルマも同じこと。ま、買ってからも同じような条件のガレージを用意できるなら話しは別だが。特に注意したいのは、年数の経った物件で、ワンオーナーのガレージ保管。これを買って青空駐車にする時はかなり気を使った方がいいだろう。環境の変化は手厚くされることに慣れた身体に鞭打つような行為に等しいから。もしかすると内外装では済まないなんてことも、これは大いにあり得ます。






前田恵祐



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