「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

Monthly Talk 201108


01 Aug 2011



 突然、前の職場で席がお向かい同士だったT嬢から、たまには冷えたワインでも飲みながら息抜きしませんか、というメールが来た。


 冷やすってことは白ってことか。いや、でもTさんは赤派だったな…


 なんていう問答が自分の中で生まれている時点で、僕が女性に誘われ慣れていない証拠のようなものだろう。そしてそれは、じつに事実なんであるからしかたがない。


 ま、この際ワインの色はどうでもいい。


「なんかあったのかな…」


 彼女には大ちゃんという、プリウス好きの彼氏がいたはずだ。けれど、昨年末に同時に職場との契約が切れて退職したときにも彼女は構うことなく僕とサシ飲みしていたから、大ちゃんと別れたというわけでもなさそうだ。


 別れたからといって僕のところに、来るとかこないとか、そういう次元の内自転をしていると、女性はそういうことに目ざといからすぐに見抜かれる。よしよし、この話題も脇に置いておこう。


 しかし、退職して半年以上した今、どうして僕に誘いがかかるのか、いまいち腹に入らない感じがする。


 そういえばTさんは、ワーホリでカナダに留学していた時期があるとか言っていたな。僕の、まあこれは100%偏見なんだけど、ワーホリって言葉がじつに胡散臭い。ワーホリで海外に行っていたやつから三回も、ねずみ講の勧誘を受けたことがある。しかも三回とも別人だ。最初は必死に断りまくるんだが、そもそもそういうやつを友達だと思う必要はないと気がついてからは、ただ着信拒否とか迷惑電話登録をかけてしまえばいいのだと、ドライに割り切れるようになった。職場が変わると、都度古いアドレスのメモリーを消去するようになったのも、その頃からだった。


 でも、Tさんは「T嬢」であり、なかなか容姿端麗な九州女子であるからして、ワーホリであろうと、退職して会う機会はないだろうとわかっていても、携帯のメモリーは、そう簡単には消去出来なかったんである。


 そうか、そんな僕の弱みにつけ込んで、ねずみ講に巻き込もうって魂胆だな。それが証拠に、場所と時間を向こうから指定してきたんだった。それなら場所や店をこちらで指定しなおしてやろうじゃないか、どうだ!とばかりに、Tさん指定の新宿から、僕的に穴場な大崎に変更をかけてみる。すると、じつにすんなりと、僕のお気に入りの大崎のライオンに決定するのである。


 約束の日。


 僕は二子玉から大崎に向かう電車の中にいた。夕方、都心にむかう田園都市線は空いていたが弱冷房車は少し暑くて、いつものアロハで来なかったのは失敗だったな、と思っていた。


 そこへ、Tさんからメール。既に山手線内回りに乗り換え、恵比寿も手前だ。


「急に会議が入っちゃいました、日程変更おねがいします☆彡」


 ☆彡、と来たか。日程変更。しかもこのタイミングで。会議の終わりの時間を一応尋ねてみると、21:00頃だという。これを世間ではドタキャンというんだ。


 ハタと気がつく。そうかやっぱりだな。これは新宿に誘い出すのを失敗して、だからと言って、いきなりキャンセルというのも怪しまれるから仕事を理由にドタキャンという手法を採ってきた、そうだ、そうに違いない。「チクショウ」・・・恵比寿で山手線を降り、もはや諦めて帰宅すべく湘南新宿ラインに乗り換えるため歩きながらそう思った。


 そして案の定、その後に来て然るべきと、ぼくは思っている「お詫びメール」のたぐいはいっさい来ていない。やっぱりどう考えても、Tさんからの誘いは「怪しい話」だったという疑いは濃厚であると、状況証拠は示している。


 それでも。


 いまだTさんのアドレスのメモリーは消してません。そらそうだよ。物的証拠が挙がらない限り容疑は確定しない、刑事ドラマファンとしては基本中の基本だからね。











前田恵祐


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