「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

Monthly Talk/01 Oct 2014



 朝なんて、誰だって好きじゃないんじゃないだろうか。クソ眠い、疲れて、しかもあの身をよじるような満員電車に揺られなければならないなんて、朝なんてサイアクだ。


 イヤホンでガンガンに音楽を鳴らし、それが漏れ聞こえ、スマホをイジったり新聞を広げたり本を読んだりと、朝の通勤電車内は、実は自分さえよければそれでいい人種のオンパレードで耐えられない。あれだけ人が密集しているのだからもっとお互いに注意を払ってしかるべきだと僕は思うのだが。


 耳は人間の重要なセンサーのひとつだから、たとえば身に迫った危険を察知することにも必要な器官ではないだろうか。それを塞いで、音楽で塗りつぶすというのはちょっと考えられない、しかもあの密集地帯でだ。スマホを見たり新聞を読むと自分の前側にもう一人分のスペースを潰すことになる。スマホや新聞読みを誰もがやめれば、もう少し車内環境は改善されるはずである。空気が読めないヤツが多すぎる。通勤電車内に身を置く時間、とはいえたかだか30分や長くて1時間。その程度の時間、ちょっとは我慢できないものだろうか。


 僕がけっこう気にするのは鼻息の音。鼻毛を剃りなさい。接近密集した中の耳元でスーハースーハーとやられるのは極めて不愉快。それと同様に、生乾き臭や体臭に注意を払えないというのもまったく理解できない。あの場所を少しでも不愉快でなくするための努力を誰もが行なっていない。僕は朝飯より朝風呂に入るし、生乾きになったらもう一度洗ってから着る。鼻毛のチェックは毎日だ。


 何より朝が大嫌いなのは、誰もが何の疑いもなくあの苦痛な通勤電車に揺られ、大挙で都心に通勤し、そして誰も何も疑うことなく一様同様に仕事を開始すると言う「思考停止」にある。誰かが「あれはおかしい」と思わなければならない。そして、「働く」というのはそういうもの、と考えもせずに決め付けているこびりついた固定観念をぶっ壊そうとしないのはおかしい。


 今のIT技術を駆使すれば、自宅で完結できる仕事と言うのはかなりあるはずだ。しかし監視をしなければ、見張っていなければ人間はサボるものだと誰もが思っているし、毎朝顔を見せる見せ合うことがひとつの「信用」だという固定観念もこびりついているから、自宅勤務というのはなかなか成らない。しかし会社に出勤したところで上司は完璧な業務監視をしているかといえばそれはしていないし、むしろ監視ツールを充実させて人事考課に充てたほうがよほど効果的効率的というものだ。使えない管理職は捨てる、と誰も考えないのはおかしい。


 しかし、通勤電車の大混雑というのは、多く見積もってここ十数年の問題だと思う。鉄道会社も限界を感じながら、これ以上輸送力の増強を図ろうともしていない。なぜなら、戦後団塊世代がリタイアするのはすぐそこまで来ていることだし、それ以降の世代は人口が減少しているのだから、働き手そのものが減少していくことになる。したがって電車は空く。しかし、それにあわせて減便されれば話は別だが。


 自宅勤務が浸透してしまうと困るのは鉄道会社かもしれない。今ある定期券の収入がかりに半減したとしたら、それは鉄道会社にとっては大打撃だし、鉄道インフラ全体を揺るがす大問題になるはずだ。しかしこれからの世の中の進歩とは、「目に見えないもの」にお金をかけ、お金を払っていく、価値を認めていく、という方向になるはずだ。電車で通勤して顔を見せて仕事をするより、通信インフラを拡充して自宅勤務を推進する。そうすれば例えば地域活動への参加のありかたも変わってくるだろうし、家族や夫婦の役割のありかたにもいい影響が及ばされるはずだ。あるいは僕のような「仕事以外のこと」に生きがいを持っている人間はもっと生きやすい社会になっていくはずだと思う。







前田恵祐


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