「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。

Monthly Talk/01 Apr 2016




 TVの有名解説者の経歴詐称問題が取り沙汰され、当人は4月からの新番組への出演を取りやめ各種活動も停止している状態らしい。たまにこうしたスキャンダルは取り上げられるが、当の本人はこのあとどのように生きていくんだろうか。これまでの「経験者」を一度追跡してみたらどんな結果になるのかちょっと興味深い。


 経歴や学歴は重要である。ことさら我が国では偏重されているキライはあるけれど、自らの出処を明確にすることは、社会人として信頼を得ながら生きていく上で非常に重要なことだろう。で、あればこそ、今回のような「粉飾」がおこなわれる温床にもなっていると捉えることもできる。


 僕は中卒だが、あるとき、就職を前にして「上司に対する体裁が悪い」からと、学歴の「改ざん」を求められたことがある。上司への体裁程度という認識なら、この場合の僕の学歴は大した問題ではなかった、ということなんだろう。その上司が僕の経歴に目を通した際にすんなり行けばいい、僕が持つ技能や人物的な要素はおおむねクリアできていたというわけだ。


 ま、僕程度の人間ならそんなに大きな問題ではないのだろうが(だからといって自分から改ざんはしません)、外国にあるどこぞの大学を出たか出ないか、そういうことをひとつのウリにしている人にとって、事実関係は極めて重要。本当なのか嘘なのか、恣意的に嘘の情報を公表しているのかどうなのか。とはいえ、そう簡単に学校を卒業した事実を確認することができないというのもひとつの問題のような気がする。調べたことはないが、卒業者名簿というのは簡単に調べられるんだろうか。しかし簡単に調べられないし調べようとはしないから「嘘」をつく人間が現れるわけで。


 今回のTV解説者の場合、ほぼ100%恣意的な改ざんだったと認識してよさそうだ。直すのを忘れていたとかそういうレベルの問題ではないだろう。彼にとって極めて重要で彼の説得力を大きく助ける「学歴」が誤ったまま放置されていた、はずがない。「直すのを忘れていた」という言い逃れからしてチンケじゃないか。外国人風の名前もじつは芸名でしかなく、れっきとした日本人の名前をもっている。ただのカッコツケ、メッキは簡単に剥がれた。


 いいコメントを残してくれる、だからこそ様々な番組から用いられ人気を博すようになったのだと思う。なにも彼のナニナニ大学卒という文言一つが彼の人気を押し上げたのだとは思えない。その意味で、学歴という文字情報以上に技能的、人物的な人気、評価は一定のものがあったということでいいはず。しかしそれら発せられる言葉の真実性や説得力を担保するものが一瞬でも脆弱だと足元をすくわれることになる。


 発する言葉の真実性や説得力を担保するものが、そもそも脆弱でそれを隠そうともしていない僕にとってはどうでもいいことで、肩の荷が少ない分、気はラクだなと呑気に構えている今日この頃である。





2016.3.18
前田恵祐

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