「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

Monthly Talk/01 Dec 2013



 仕事というのは難しい。難しいからこそ課題として取り組んで解決して結果に導き、そして報酬を得る。しかし世の中どこをどう金がまわっているのか、「そうでもない仕事」というのは存在する。自分も色々職場を経験してきて、このチャラい仕事でけっこういい稼ぎを得ていたことがある。顧客の個人情報を入力するだけ。ただそれだけで月額25万円也の収入になった。しかしその職場では6ヶ月と持たなかった。


 仕事は簡単である。給料もいい。個人的にはなんら問題はなかったのだ。このまま行けば新車の一台も下ろせるであろうという計算もできた。しかしそれをなぜ、さしたる抵抗もせず棒に振ったのか。それは空気にあった。実際の大気の空気ではなく、人が放つ空気のほうである。


 分析すればこうだ。簡単であるがゆえに、簡単であることをなかなか承認できない人が多すぎた。人に説明するときに「自分は今難しい仕事をしているんだ」と説明できたほうが、世の中的にはプレステージは高い。難しい仕事に取り組んでいるなら「へぇー大したもんだ」と崇め奉られる。これが世間。嘘をつけるならまだいい。しかし日本人は嘘がキライだから、つまり仕事をどんどん難しいものに、難しい解釈にしていこう、いや実際難しいものにしていこうという、その空気に耐えられなかった。


 僕は、単純な仕事をする自分をバカにするヤツはバカにすればいいと思っていたから、周囲の、この空気が心底バカバカしかったし、周囲とのズレというか溝は埋めようがなかった。みんなバカにされればいいじゃないか。そうしてラクになってしまえばいいものを、これみよがしに自らの優位性、優秀性を振り撒く虚しさ。あるいは傲慢さ。ただのデータ入力なのに、無意味に「定例会議をしよう」なんていい始めるヤツまで現れた。それは子供の頃から競争社会で生きてきた現代人だから簡単にその概念を外すことはできないんだろうけれど、そんな空気を読めば読むほど僕には無理だと思えたものだった。


 好意的に解釈すれば、仕事内容に対してリッチな報酬を得ていることへの罪滅ぼしのつもりなのかもしれない。そう考えると日本人はどこまで真面目なんだと思わされる。そもそも仕事のシステムというのは、どんどんIT化も進み、次第次第にマンパワーを必要としなくなる方向に向かっている。実際に既に職種として存在するが、システムの監視業務というのは最後の最後、セーフティネットとして人間の目を配置しているに過ぎない。つまり人間の仕事はどんどんラクになっていくはずなのだ。


 それなのに敢えて難しくしようという勢力が存在する。勢力、というか潜在的なマインドと言ったほうが正しいかも知れない。難しくしてしまう、あるいは難しく考えてしまうマインド。仕事というのは人々も、そして自分さえも、ラクにさせることに値打ちがあり、そのことを以て評価しギャランティとしていくものだと、僕個人は思う。仕事で汗水は流さないほうがいい。そんな暑苦しいのはゴメンだ。汗はジョギングやスポーツジムで流せばいいのだ。


 仕事中心ではなく、自分中心に、自分の世界観を持てたらどんなにいいだろうと、常々思っている。





前田恵祐

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