「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

Monthly Talk/01 Sep 2013



 宅配の話しが続いて恐縮ですが、この間ピザを頼んだらデリバリーの人がなんとお爺さんだった。うそじゃない。白髪にヒゲをたくわえていた・・・かどうかはわからないが、ピザを入れるケースを肩から提げていたからサンタさんのように見えたのかもしれない。実際クリスマスの時期になるとサンタさんの衣装で来る業者もいる。独居アラフォー男的にはその格好はじつにバツが悪い。


 さて話しは本当に「お爺さん」のピザデリバリーだ。この人、歳をとっているからといって必ずしも偉い人ではなさそうだった。年功序列ではない。と、わかったのは、来て早々このお爺さんは「言い訳」をしてよこしたのである。いや、そこには伏線があって、どうやら僕はインターネットで自宅住所を登録する時に、「丁目」をプルダウンし、その上に次の欄にも丁目から書き始めてしまったらしい、というかあとで確認したらそうなっていた。しかしこれで何度も配達してもらっているし、その時まで「延々」気がつけなかった。お爺さんの指摘、というか言い訳で気がつけた。ありがとうお爺さん。


 そういうわけで、住所が「間違っていた」からお爺さんは道に迷った。そして途中で30分を迎えそうになったところでお爺さんは僕の携帯に電話を寄越した。その電話では場所を具体的に説明して事なきを得たわけだが、そうして到着したお爺さんは開口一番「住所が間違っていたから違う筋に入り込んで・・・」云々と言い訳を始めたと、こういうことである。っていうか他の「子たち」はちゃんと配達してくれているしまったくもって意味のわからない話で、これ以上問答を続けても無駄だと思ったのでさっさと商品を引き渡すように促した。そう、促したんである。


 僕はこのお爺さんが心配だ。ピザの引渡しより「言い訳」が先に立つデリバリーなんて・・・。彼の肩を一応持っておくと愛想は悪くないし、顔がお爺さんであるというほかは何やら身体をちゃんと動かしている風の体格で、若人には負けぬ体力はありそうだった。ま、だから採用されたんでしょうね。でも、この「言い訳」という名のちょっとした上から目線・・・ま、ピザデリバリーという職種だから「上から目線」に感じてしまう問答なんだよねこれは。ちょっと職業差別かな。しかしそのことをちゃんとわかっていなきゃいけない、ピザデリバリーのバイトをするなら。あるいは年輪を蓄えてきた大人ならば。


 まずは「遅れてしまい、申し訳ありませんでした」、だよね。


 きっと若人に混じって、若人に負けずに奮闘しているということなんだろうけれど、こういうところにいらないプライドのようなものが顔を覗かせてしまうというのは勿体無い話しだね。ちょっと考えればわかること。ちょっと考えれば「格好いいシルバーエイジ」になれたというのに。歳をとるということは、つまり骨折り心砕いて人生の道を歩める人のベテランなんであって。


 急に説教臭くなりますが、僕は人生の苦労や挫折は人を育てると思っています。その数だけ人間は脳ミソにシワを増やしていけるとも言える。生きる知恵であるし、人生の苦難を回避したり乗り越えたりする術のようなものを、苦労や挫折は人に与えてくれます。人を見ていると僕はなんとなくその人の苦労や挫折の経験が透けて見えてくる気がします。


 若いうちはこれからだからいい。しかし一定の年齢を超えてしまうと間違いなく苦労、挫折経験がその人の評価軸に、僕の場合はなります。しかしながら、苦労、挫折経験は年齢と比例するものでは必ずしもないのであって・・・


 このお爺さんピザデリバリー。基本的には格好いい働き方だと思う。けれどやはり客商売なのだから、仮にこちらの入力が間違っていたとしても「言い訳」、ともすると「説教」になりかねないような伝え方はNGだ。こういうときにスキル、つまり踏んできた場数がものをいう。


 そういう意味で、ちょっと残念なお爺さんだった。





前田恵祐

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