「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

BLOG開設5周年:試乗インプレッションについて



 BLOGを始めて5周年を迎えた。GAZOOから忍者への移設を挟みつつ、これまで発表してきた試乗記は約140本(台)強。筆者として学習しつつ試乗インプレッションサイトとしてより洗練されたシェイプをこれからも目指して行きたいと思う。今回はBLOGの主体である試乗インプレッションの捉え方についてを書いておきたい。


 思うに、当BLOGの試乗インプレッション「だけ」を参考にクルマ選びはして欲しくない。クルマの捉え方には諸説あっていい。書き手によって表現方法も異なれば視点そのものから異なることはとくに珍しいことではない。それは読み手にとっても同じことで、一つのことをどの視点から見つめるかによっておのずと答えも異なってくる。だから私の試乗インプレッションに様々な感想があっていいと思うし、むしろ様々であってほしい。答えは一つではない。


 一つの参考書を元に物事を判断することは危険なことだ。異なる著者の異なる参考書を用い、多角的に捉えようとする方がより真実に近づきやすいことは確かだ。その考え方に則っていえば、このBLOGも読んでいただき、他のレヴューもまた同時に参考にしていただきたいと思う。そして出来れば最後にご自身で試乗を行ない結論を持つようにして欲しい。


 大切なのは、モノの善し悪しを判断する「眼」を持つこと。それを養うにはクルマの場合実物に触れて、操縦して感想を持つほかない。私自身そのために試乗を繰り返しているのだし、またこうしたスタンスで論評を繰り広げているのは、読み手の皆さんが「眼」を持つための一助となればという思いに拠っているところが大きいわけだ。カタログだけではない、雑誌だけではない、独立した一つの参考文献として扱っていただけたら幸いだ。


 確かに一般的に試乗はしにくい。試乗となればイコール買うこと、というふうに、売る側も買う側も認識しているから、「試乗目的」の試乗はしにくい。しかしそれは大きな間違いだ。参考のために試乗をするのであり、より確かなクルマ選びの「眼」を養う為に試乗をする。同時に、販売店への出入りが頻繁になれば売る側から得られる情報も加わって判断基準も豊かになる。売る側からの情報は捨てたものじゃない。様々な顧客を知り場数を重ねたセールスが持つカーライフに対する知恵は代え難いものがある。販売店に出向き試乗をするということは確かな「眼」を養うと同時に、確かな「カーライフサイクル」をつくりあげることにも繋がる。試乗はしにくい世の中だが、自分の「眼」と「カーライフ」のために気になるクルマがあれば尻込みせず試乗をすることをお薦めしたい。


 「眼」を持つことは自分のためでもあるが、それは同時にメーカーの為でもある。売り手と買い手が「買うか買わないか」という短絡的な発想に支配されていると互いの関係性はいつまでも成熟しない。しかしモノの善し悪しを知る「眼」を持った客が増えればメーカーはそんな客の声を汲み取らずにはいられなくなるだろう。メーカーはマーケティングデータをもとにクルマの指向を決定するが、買い手が確かな「眼」を持ち意思をより確かなものとすればそれは今以上にはっきりと製品に反映されていくだろう。例えば、国産車なのに北米マーケットを重視してサイズが大きくなりすぎている、という声が高まれば、それは無視できなくなるはずだ。営業トークにいいように言いくるめられてはいけない。


 私が試乗インプレッションを書く目的はそんなところにある。「眼」を持つこと、「監視」を怠らないこと、そのムードを高め醸成すること。だから私一人が孤軍奮闘してもしかたがない。読み手の皆さんが、かりに私と意見が食い違ったとしても、刀を研ぐようにご自身の自動車観・感・勘をシェイプして行って欲しい。私も同じ目的でこのBLOGを続けていくつもりです。また、BLOGというメディアからまた別のメディアに昇華したとしても変えるつもりはありません。



 今後とも、筆者ならびに当BLOGを、よろしくお願い申し上げます。








2014年6月6日
前田恵祐





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