「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

三夜連続~1泊2日天草の旅'00 -2話-



2000年秋。1泊2日天草の旅...其の弐

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出品者は、元の所有者の知人で、代理出品の鈑金屋さんだった。
鈑金屋さんが無事故というならたしかだろう、と思うことにする。
しかし、それにしてもこの海のそばにして錆という錆が見当たらない。
聞けばほとんど、シャッター付のガレージに保管されていたという。
ましてや、この天草の島から一歩も出たことがないらしい。
ということは、このボクの運転で高速デビューだ。
いや、むしろ大丈夫か。





気になったのは天井のビニールが剥がれて垂れていること、
タイアが終わっていること、
でもそれくらい。
前者は鈑金屋のお父さんがスプレー糊で応急対処。
後者は、安全を買うつもりで、現地調達の新品にその場で取り替えた。





現金手渡し、かんたん決済なんてあるわけない。
「遠くまでゴクロウサンやったねえ、ゆっくりしてけばよかけんに」
と、言ってくれたが、とりあえず仕事の空白は2日以上作れなかったので、
20年物の中古車としては極上のいすゞピアッツァXGで天草を出発することにした。
走り出すと海沿いの道を延々ゆく。
ああ、こんなに穏やかで空気も景色も人間も、ましてや魚も旨いであろうこの土地を、
なぜにこうも慌しく旅立たねばならないか。
上司を少しだけ呪った。







このまま延々走って神奈川まで帰れるわけがないので、
途中で1泊する算段を既につけてあった。
同じピアッツァ乗りが佐賀県にいる。
彼が一泊の寝床を用意してくれると申し出てくれたのだ。
天草を昼に出て、それでも鳥栖のジャンクションを通過したのは夕方。
そこから少し走って佐賀のインターの近くのコンビニで待ち合わせることにした。
というか、約束の時間に間に合わない。
クルマは高速がほぼ初めてだから労わって行きたい。
でも時間はないから急ぎたい。
なんというジレンマ。





しかしなんとか佐賀には到着し、友人と、まぁじつは初対面だったんだけれど、落ち合う。





佐賀は、あの「ボルナツ」の舞台である。
ボルナツはさんざん読んでいてハマっていた。
ピアッツァも出てくる。
あの気の置けない仲間達と主人公の田中むねよし氏が繰り広げる自動車騒動(?!)は、
読んでいて実に共感できたし、また勉強にもなった。





ピアッツァの友人には同様に仲間がいて、
それぞれに個性的なクルマを持ち、
皆で練り歩いては楽しいカーライフをおくっているようだった。
おかげでその夜はなかなか寝かせてもらえなかった。
明日も早いから寝たいんだけど・・・でも楽しい。
熱いクルマ談義に花が咲いた。
ボルナツの地元でボルナツ世界に、ちょっとだけ浸れた。








 心霊写真ではありません。





 翌朝。





朝飯をお母さんが用意してくれていた。
佐賀の米、有明海の糊、魚、すべてが最高。
日ごろテキトーにバナナでもカジッているボクにとってはこの上ない贅沢な朝飯になった。





「もっとゆっくりしていけばよかよ・・・」





またも言われつつ、やはり老体ピアッツァにムチ打って、
寝不足の自分にもムチ打って高速を北上す。
次に目指すは大阪。
高槻の、これまたピアッツァ乗りの仲間が「寄っていきなはれ」と言ってくれた。
今考えれば実にムチャである。
午後には到着するつもりでいたから。
それが佐賀の出発、朝の9時前である・・・












前田恵祐


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