「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#012 無骨なスタイル、居心地良好

スバル・エクシーガ 試乗インプレッション(2009.7)

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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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 時代は3列シートである。クルマのコマーシャルや広告を見るたびに3列シートという文字やロゴが躍っている。3列シートが必要ない人も、3列シートを買っている。だからスバルの営業もことあるごとに顧客から3列シートは、と訊かれる。レガシィのお客さんにドミンゴというわけにも行かないしね・・・というわけでエクシーガはうまれた。



 概観



 旧レガシィのデザインコンセプトのまま天井を高め容積を拡大したような格好だ。色が水色だと日産ウイングロードに一瞬見えるのは置いて置くとして、新しいチャレンジや提案はないが、あくまでスバルのこれまでの顧客に対する、これまでのアイデンティティを維持したまま3列シートを提案する、という目的は果たされている。手堅く保守的が個人的にはこれでいいと思う。



インテリア

 室内に入ると先にデビューしているインプレッサやフォレスターとの繋がりが色濃く感じられる。しかし天井は高く後ろに向かうにしたがって容積は大きく、着座位置やアイポイントが高くなっておりどの席においても前方を見渡すことが出来る。高床のミニバンなのに2列目以降で前が見えにくいというものもあるが、このクルマは先が明るく見通せる。乗員全員がドライブに参加している感じだ。




 あくまでも普通乗用車を基本に3列化しているため床板も広々というわけではないが、限られたスペースの中で最大限乗員の圧迫感を除去し、快適に、疲労を少なく、より楽しくドライブを満喫できるように、という思いがひしひしと感じられるところがいい。2列目も充分だが、普通はおざなりになりがちな3列目にもしっかりとしたシートと空間が与えられ、居住地としてまったく不足がないどころか快適ですらある。オプションの大型ガラスルーフを選べば開放感も高く、居心地のよさを後押しする。




 これ、3列目です。




 3列目の肘掛も余裕のスペースで快適。




 小物入れなども気が効いてます。



動力性能

 ボクサーターボはスバルのお家芸だが、低速でのトルクの薄さと中速以降のパワーゾーンとの落差を感じ、改良されてはいるものの現代的とはいえない。SIドライブもそのあたりを改善するものではないからずっとノーマルのままで走った。




 好印象だったのは2リッターNAエンジンのほうで、こちらは明らかにアンダーパワーだが、なにより全域にわたって素直にレスポンスし、しかも高回転まで引っ張っても爽快にフケ上がるからむしろストレスを感じなかった。スバルのエンジンらしくガサガサした感じも残っていて、現代の、のべつギュンギュン回ってしまう味気ないエンジンに慣れていると懐かしくもある。残念なのはこちらだとオートマが4速になってしまうことだ。




 しかし総じて、2リッターでは役不足。改良された新型レガシィの2.5リッターの起用を待ちたい。



足回り

 重心は明らかに高くなっているし、事実レガシィやインプレッサより動作に機敏さはないが、主に乗員や荷物を搭載した時の想定重量を通常より重く設定することでキャパシティの確保に努めていると説明を受けた。たしかに足回りに軟弱さはなく剛性感もある。アームやその取り付け剛性に注意が払われていることは明白だ。この点において旧レガシィよりエクシーガを採るというのもありかな、というくらい。




 スポーティなターボ車においても充分にフラットでダンピングも効いており、機敏さよりも落ち着いて疲労を少なく移動するという目的が設定されているようで、おおむねそれは達成されていると思う。


 振動や騒音の遮断も丁寧でどの席でもおおむね快適性に格差はないから、大人数で長距離、というシチュエーションへの素質も高そうだ。



まとめ

 率直に言って地味な印象のクルマだが、じつは手持ちのコンポーネンツを利用し、スバルの顧客のニーズに耳を傾けつつ、さらにはこうした車種が持つべき実用性や運動性を彼らなりの理論に則って仕立ててきている実直さが好感の源になっている。もっと高い評価を受けてもいいクルマだ。




 開放感があってきもちのいいガラスルーフ。



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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。










前田恵祐


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