「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#040 ラグジー系

ダイハツ・タント エグゼ G 試乗インプレッション(2010.1)
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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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 概観

 センターピラーレスのタントにこっそりセンターピラーを戻しただけと思いきや、ちょっとずつ大人っぽかったり質感が高かったりするというのがエグゼの特徴。むしろオーソドックスではあるが安っぽくない、これ見よがしでもないというセンスのよさを感じる。




 地味にハイセンスなところがポイントの大人タント。




 ちょっと類似系なリア。スペースをマックスにするとこうなる。しかたなしか。



インテリア



 インテリアにおいても、生来の広さをそのままにちょっとハイセンス、ちょっとパーソナルな仕上がりになっている。ダッシュボードなどの表面処理もまるで輸入車のように凝っている。




 シートサイズ、クッションの硬さとも、これはちょっと軽のレベルではない前席。筆者が着座すると膝裏の手前までちゃんと座面がある。硬さも適度でなによりクッションストロークに余裕があり体重をかけても底突き感とはまるで縁遠い。




 インテリアカラーは流行の薄いベージュだが、もうあと一色でもあると、趣味性のある大人のダウンサイズカーとして選択肢に入りやすいだろう。




 このクルマのハイライト、後席。後傾角もついていて、かなりがんばってはいるが背もたれが小さめ。画像には写っていないが任意で倒して使うセンターアームレストがある。足元や頭上スペースは語るべくもないほどたっぷり。ご立派。




 ラゲッジはこんな感じ。もちろん5:5の分割可倒。一撃で後席座面がせり落ち平らに「近い」床面となる。ビミョーにまっ平にならないのは座面の厚みがあるからで、これはこのクルマの重要なところだから外せない。だが、それなら背もたれにも妥協をせず大人が坐っても満足なサイズを与えるべきではなかったかな。前席がいいだけに。



エンジン/トランスミッション



 KF-VE型58馬力。数値で見ると高い回転で最高出力を発揮することになっているようだが、常用域からもムラなく力を発揮しているようで、お約束のCVTの制御もよろしく低回転からダイレクトにキビキビと走る。他の同じエンジン搭載車より静かなのはこのクルマが高級志向だから。リッターカークラスと遜色なく走り、これ以上望むべくもない。



足回り




 ピシッと引き締まった乗り心地。剛性感の高いシャシでフワつかずソリッドな身のこなしも魅力。また、足で発生する騒音や振動も綺麗に取り除いており、その点でもこのクルマの向かいたい方向に沿っている。とはいえハイトワゴン故重心高く、また、軽自動車のここが限界、サスペンションの取り付け位置とジオメトリーの関係(ともにスペースの問題から設計の自由度が限られる)から、ロールの運動軸(左右傾き動作軸)が低く、つまり乗員の足元近くにあるように思われ、よって三半規管ではそれら動きを増幅されて感知する。それをバネやダンパーを硬くして回避する方向性にあり、ある程度成果を得ているものの、あくまで対処療法。日常領域におけるブレーキペダルの踏み応え、効き味ともなかなか秀逸。こういうところをしっかりつくってあると信頼感も高くなる。



まとめ


 小さな子供のいる家庭向けというイメージのタントや、ベーシックなワゴンスタイルのムーヴだけでなく、こうしてパーソナルユースを想定したクルマもラインナップされ、選択肢が増えるのは好ましいこと。ただ、遠目に見るとどうしても同じようなスタイルに見えてしまうのは、ちょっと個性がほしい、他人と違うものがほしい大人には物足りないか。いや、むしろ目立たないが地味に満足感が高い、というのも高級乗用車の重要な条件のひとつだから、これでいいのかもしれない。






 センターピラーが"戻って"いることからしても、子育てから開放された層、あるいは、子育ての予定はまだない、という人たち、もちろん、このちょっとハイセンスでパーソナルな雰囲気を好む単身者にとっても視野に入るクルマだろう。広い、ということは、実際にイスを倒して寝転べる、人をたくさん乗せられる、というだけでなく、一人で乗っていても心理的なゆとりになる。一人暮らしだからといってウナギの寝床よりは広いリビングのある部屋のほうが嬉しいのと同じことだ。




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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。








前田恵祐


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