「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#063 走りと居住性は両立するか

マツダ プレマシー 20S 試乗インプレッション(2010.12)
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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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エクステリア



 デザイン自由度の少ない室内空間重視の車型としてオリジナリティを出すことは困難なことだ。マツダは毎年独自のデザインコンセプトを打ち出し突出したデザイン性を持つコンセプトカーをショーに出展する。それはこのクルマのキャラクターラインなどに生かされている。




 基本フォルムを大きく変える事は難しい。その中でいかに工夫を施し独自性を出すかが勝負。




 テールランプの位置が低くなり、より乗用車的な雰囲気になった。



視界・扱いやすさ



 フロントガラスの下端位置が比較的低めで前方の有効視界が大きくとられている。ダッシュボードのデザインだけで開放感を”演出”するタイプのクルマとは根本的に異なる。アイポイントの高さも自然。駐車ブレーキは珍しくハンドレバー式。




 メーター類の配置も常識的で瞬読しやすい。ヘタに凝りすぎていないことも重要。



インテリア・ラゲッジ

 試乗グレード、20Sのインテリアカラーは黒のみだが他グレードではベージュ系も選択できる。




 前席は尻の部分を柔らかくして落とし込むことで前にズレることを抑止しているが、硬軟のバランスはもう一歩。全体のバランスを取ってやや立体的になっても形状によって身体をホールドしたほうが効果的だと思う。




 2列目の広さ、サイズとも充分。座面もやや後ろ下がりにしつらえてあって、腰を落ち着かせることが出来る。




 同様2列目。いろいろ工夫をこらしてあって、セパレートシートとして使用することもできる。いかにもマツダらしく凝っている。




 3列目は、はっきりと短距離用だが、むしろ折りたたみがスマートにできて平らな荷室となることのほうがこのクルマの場合重要。




 このように。



エンジン・トランスミッション

 先代にあった2.3は落とされFF車は2リッター直噴のみ。1500kgに到達する車両重量に対して必要充分、常識的。走りを求めるマツダファンにはやや物足りないか。ちなみに先だってMPVからDIGIターボエンジンが落とされたが、プレマシーのボディにDIGIターボの組み合わせがあったらスポーティでいいのにと思う。1.8あたりまで排気量を下げてターボにするとか。しかし、マツダは来年以降新エンジンを順次展開する予定だからそれにも期待したい。




 i-stopの再始動レスポンスはきわめて素早く、他社の同様機能と比較しても最速の部類と思える。ブレーキの踏力が弱いとエンジン停止のセンサーが感知しない領域もあるが、むしろ慣れてしまえば、あえてエンジンを止めたくない時など、ブレーキ踏力のさじ加減によりドライバーが任意でコントロールすることができる、ということでもある。



足廻り

 オプションの17インチを履く試乗車。20”S”であってもサスペンションセッティングを変更していないようだ。それでも径の大きいタイア・ホイールを無理なく履きこなしているあたりから素性の良さを伺い知れる。高速でもフラット。また、コーナーリング時にも回頭性がよくヨーの収束も自然だから、いわゆるミニバン、ワゴン車特有の重ったるさとは無縁。全般的に引き締まった印象で、厭味のないすっきりとした走り味だ。




 ただし、17インチのスポーティな性格をもつタイアが寄越すハンドルのしっかりとした手応えは、やや大きめのロードノイズとの引き換えである。



結論

 ミニバンとは、もはや常識的な乗用車の一車型である。これがひとつの定型になっている。そのなかでいかに工夫を凝らし、マツダを選ぶ理由、値打ちを与えていくか、というテーマに真面目に取り組んだ痕跡がそこここに垣間見られる新プレマシー。その実、競合他車と比べて充分に悩むことが出来るだけの内容を持っていると思う。これに来年出て来る新エンジンが搭載されたなら、なお魅力は増すことだろう。



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5段階評価/★★★★





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試乗データ

試乗日:2010年12月2日
試乗車:プレマシー20S(車両本体価格:2,099,000円)
型式:DBA-CWEFW
駆動方式:FF
全長×全幅×全高:4585×1750×1615mm
ホイールベース:2750mm
最小回転半径:5.3m
車両重量:1500kg
トランスミッション:5段オートマチック(マニュアルモード付)
ボディタイプ:ミニバン/7人乗り3列シート
ボディ色:ブリリアントブラック
内装色:ジャガード・ブラック+ブルーパイピング&ステッチ
装着されていたオプション:
 205/50R17 89Vタイア&17インチアルミホイール(36,750円)
 両側電動スライドドアパッケージ(157,500円)
 ・電動スライドドア(両側)
 ・スライドドアイージークロージャー(両側)
 ・アドバンストキーレスエントリー
  (アンサーバック機能付、リアゲート連動)&スタートシステム&アドバンストキー×2
 フロアマット(ラグジュアリー)消臭機能付(37,000円)
 マツダ(ナビロック込パイオニア)メモリーナビ(187,000円)
 バックカメラ(44,000円)





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メーカーサイト
http://www.premacy.mazda.co.jp/




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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。






前田恵祐


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