「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#081 細かすぎて伝わりにくい”良い”クルマ

スバル インプレッサG4 1.6i-L~試乗インプレッション(2011.12.10)
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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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エクステリア



 レガシィを小さくしたようなマスク。現行レガシィがかなり大型化したため、元のレガシィユーザーをカバー、フォローする狙いもあるようだ。




 サイドも現在のスバルアイデンティティ。




 テールは端正な印象。おとなしいサルーン。しかしランプ類が小ぶりで装飾感が少なく機能的な印象が好ましい。



視界・扱いやすさ



 ドアガラスに三角窓を設けるのは最近の流行り。しかしはめ殺し。「どうして開け立てできませんか・・・」とあのお方なら嘆かれることでしょう。それはさておき、Aピラーも邪魔にならない。ダッシュボードの造形はオーソドックスなものになった。




 ちょっと気になったのは、ステアリングはテレスコピックとチルトの調整が出来るが、テレスコはもっと奥まで行ってくれると個人的には嬉しい。安易に足踏み式駐車ブレーキに走らないあたりは見識。



インテリア・ラゲッジ



 前席の印象は、意外なほど優しい坐り心地。サポートはほどほど、背もたれのフィット感も悪くない。シートの坐り心地にもキャラクターと言うものがある。最近は各社それがはっきりある。とすると、このクルマのシートはやや平凡。 

前席頭上空間:こぶし1つ半




 後席もゆとり充分。前方の見晴らしも悪くない。座面はしっかり、サイズもゆとりがある。

後席頭上空間:手のひら2枚
後席膝前空間:こぶし1つ半




 奥行き、高さ、幅ともにゆとり十分のトランクルーム。アームのカバーが目立つのがチト残念。パンタグラフ式+ダンパーで行きましょうよ。



エンジン・トランスミッション

 FB16、新型フラット4エンジンに置き換わった。CVTも得て一気に近代化。スムースであり、振動も少ない。それでいて、かつてのフラット4のような脈動音も少し感じさせながら軽やかに回るあたりがちょっと心にくい。パワーはほどほど。フラットにトルクを発揮する。車体との相性がいい。マニュアルでも楽しそうだ。




 CVT制御は自然で、エンジンの力をうまく引き出している。かといって回転だけが伸びていくような旧式では当然なくダイレクト、かつ滑らかにクルマを引っ張ってくれる。アイドリングストップもレスポンス良く、無難に仕上がっている。



足廻り

 スバルのしっかり感はバネやダンパーを硬くすることだけで安易に得ているものではない。各パーツやアーム、それらの取り付け剛性と取り付けられる側の車体の剛性がきちんと出ていることによっている。しかしそれは口で説明して簡単に伝わることではないので、例えばあまりクルマ好きではない人にとってはどうでもいいことになってしまうのがヤルセナイ。




 実際に車輌の荷重、タイアの接地バランスも良く、前後左右の偏りにも充分意を払っていることがわかる。重心も低く、コーナーリングでの食いつき感、安定感はやはり独特の持ち味。これらは重力や遠心力とクルマの動きのかかわりに真剣に取り組んで設計、味付けしている証だ。それは当然走りのよさ、ドライビングプレジャーにつながることだし、咄嗟の危険回避にも充分な余力と共に追従するアクティブセーフティにも大きく寄与する。ハンドルは軽いが路面からの情報をきちんと伝え反応もダイレクト。こうしたところにも信頼感が生まれるものだ。



結論

 スバル本来の良さは、アイサイトのようなものではない。上述のとおり、目に見えない部分にきちんと手間暇かけていることで、きわめて素直で素性の良いクルマになっていることが何より得がたいことなのだが、なにぶん目に見えないことだから伝わりくい。


 しかし、自信を持ってそれを伝える、こうしたものが正しいモノなのです、ということをスバルはもっと声を大にして訴え、理解を得る努力をするべきなのではないだろうか。クルマオタクにだけはわかってもらえる、というのではあまりに寂しいし、もったいない限り。吉瀬美智子さんや伊武雅刀さんからもそのへんをきちんと伝えてもらわないと広告宣伝費の無駄遣いというものだ。



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5段階評価/★★★★★
独自のこだわりを内に秘めた従順で素直ないいクルマ。



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試乗データ

試乗日:2011年12月10日
試乗車:スバル インプレッサG4 1.6i-L(メーカーOP含む車両本体価格:1,910,475円)
型式:DBA-GJ2
エンジン:FB16
トランスミッション:リニアトロニック(CVT)
駆動方式:FF
全長×全幅×全高:4580×1740×1465mm
ホイールベース:2645mm
最小回転半径:5.3m
車両重量:1260kg
ボディタイプ:4ドアセダン
ボディ色:オブシディアンブラック・パール(#2J)
内装色:ブラック/布
装着されていたオプション:
 キーレスアクセス&プッシュスタート
 本革巻ステアリングホイール&ATセレクトレバー
 HIDロービームランプ&ヘッドランプウォッシャー
 クリアビューパック



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メーカーサイト
http://www.subaru.jp/impreza/g4/



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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。








前田恵祐


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