「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#105 ニューベーシックは80点主義

日産ノート X DIG-S ~ 試乗インプレッション(2012.9)
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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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 ノートとティーダは統合されて、ノートが残った。しかしノートでも従来のティーダをカバーする為ちょっとオトナっぽい雰囲気を得た。こうしてモデルを減らすことこそ有効なコストダウン。しかし同時にモデルミックスが変化するわけだから、ノートの持つ役割は重くなったともいえる。ニューベーシックとしての重責を担うノートの走りを確かめてきた。



エクステリア



 ちょっとリーフルック。しかし敢えて新しさを狙っていないような印象。それはティーダと統合されたことと無関係ではないだろう。




 サイドも従来のノート的であるというか、特徴らしい特徴はない。




 旧ノートで特徴のあったテールランプはラクティスかフィットか、というデザインになってしまった。



視界・扱いやすさ



 メーターパネルは大きく見やすい。駐車ブレーキはハンドレバー。シフトレバーの操作感は節度があり使いやすい。運転席のみワンタッチのパワーウインドウ。運転席シートリフターは座面のみ高さが変わるタイプ、ザンネン。




 Aピラーは太いがせめて付け根のあたりに工夫があれば。



インテリア・ラゲッジ



 前席のサイズは小さめだが身体にフィットし腰と尻の押さえもキッチリしていて快適。ただしここ数年の日産車の特徴だったフランス車のような柔らかさはなく、ドイツ車的にピシッと堅め。

前席頭上空間/こぶし1つ半




 後席広く見晴らし良好。座面が高めなのと前席バックレストやピラーの圧迫感が少なく、うまく広々感を演出。中央席の3点式シートベルトは備えるがヘッドレストはない。ケチケチするな。

後席頭上空間/こぶし1つ
後席膝前空間/こぶし2つ


 インテリアカラーがこの黒一色しか用意されていないのは残念だ。じつにドライに割り切っている。プラスチックの色は黒のままでも布の色を変えるだけで室内の雰囲気は大きく変わるはず。このあたりのセンスのよさが日産のウリの一つだった。バリエーションの拡充を望む。




 ワゴンと呼ぶにはもう一歩か。



エンジン・トランスミッション

 1.2リッター3気筒、直噴でミラーサイクル、そしてスーパーチャージャーのハイスペックなダウンサイジングエンジン。低速から蜜のようなトルクを持ち坂道でも伸びやかにグイグイ引っ張る。1.5リッターNA以上の力感はある。同時に3気筒としてはたいへんスムースであり、3気筒のデメリット=サウンド、振動の問題は気にならない。野太い排気音が力強さの演出にも一役買ってもいる。とはいえ耳に届く音はマイルドでそうとう静か。エンジンはなかなかいい。




 ただしCVTの初期応答がイマイチでスムーズでない。やはりゼロ発進時にこそ最もガソリンを食うため、この領域、速度域のセッティングが難しいようだ。ECOモードにすると完全に反応はニブくなる。これはフラストレーションの元。このようなことをせずして燃費を稼げるような仕組みが生み出されることを望む。マイルドハイブリッドも一つの手段になるだろう。



足廻り



 フラットな乗り心地。身のこなしはどちらかというと引き締まっていてハンドルもダイレクト。車体のシッカリ感は高くキビキビと走れる。バランスがいい。ただしこの点でも従来の日産が持っていた、例えば現行キューブのようなしなやかさ、しっとり感とは異なる方向。ちょっとザンネン。標準の70タイアで充分、というより反応が素直な印象でこのクルマに合っている。



結論

 ティーダと統合とは思い切ったことをしたものだ。一挙両得を狙ったことで個性が薄まっていることが少し気がかり。ただ、新しいコンパクトカーとしての狙いは間違いではない。新エンジンの仕上がりもかなりいい線まで行っていると思う。室内も相変わらず巧みに広さを稼ぎ出しているし、ハンドリングと乗り心地のバランスもまずまず。ライバルから一歩先んじた技術を持ち、日産のニューベーシックとして一定の支持が得られるクルマとなるだろう。








10項目採点評価

ポリシー >>> 8
スタイル/インテリア >>> 
エンジン/トランスミッション >>> 
NVH >>> 
ドライバビリティ >>> 
スペース >>> 
先見性 >>> 
社会性 >>> 
良識度 >>> 
バリューフォーマネー >>> 




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試乗データ

試乗日:2012年9月7日
試乗車:日産ノート X DIG-S(車両本体価格:1,499,400円)
型式:DBA-E12
エンジン:HR12DDR
トランスミッション:エクストロニックCVT
駆動方式:FF
全長×全幅×全高:4100×1695×1525mm
ホイールベース:2600mm
最小回転半径:4.7m
車両重量:1090kg
タイア:185/70R14(BSエコピア)
JC08モード:24.0km/L
ボディタイプ:5ドアワゴン
ボディ色:オーロラモーヴ(RP)<#LAE>/特別塗装色
内装色:ブラック/布
装着されていたオプション:
  特別塗装色
  メモリーナビ(ディーラーオプション)
  フロアマット



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メーカーサイト

http://www.nissan.co.jp/NOTE/



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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。








前田恵祐


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