「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#109 四駆が優等生なんて

三菱アウトランダー NAVI PACKAGE ~ 試乗インプレッション(2012.12)
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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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 四駆の老舗として定評のある三菱が送り出すSUV。市街地走行を考慮しながら三菱ならではのノウハウを注入した四輪駆動システムを採用するなど、ちょっとタフなつくりになっているところが魅力である。アウトランダーは今回のモデルが二代目で、それは先代よりややソフトなイメージを狙っているようだ。PHEVも設定され、近代化されたこともまた事実である。


エクステリア


 シトロエンのようなフロントエンドは賛否分かれているようだが、個人的には先代の持ち味を完全否定しているようで、素直に代替移行できるのだろうかと思う。


 クリーンなデザインに効果的にクロムを配し控えめながら上質感を訴える。


 こんなにツルンとしてしまっていいのだろうか。


視界・扱いやすさ


 メーターの視認性やオーディオ類の配置、操作系統に問題はない。運転席に着座するとボンネットを視認でき、1800mmある全幅をあまり意識せず取り回しが可能。


 Aピラーも気にならない。


インテリア・ラゲッジ


 前席はたっぷりとしたサイズでゆったりと坐ることが出来る。サイドサポートもほどほどで身体は揺らされず、ランバーサポートも適切な位置にあり腰と尻はしっかり支えられる。シート表皮やウレタンは柔らかめでフィット感も上々。
前席頭上空間/こぶし2つ




 後席はやや平板なのが気になるが、広さゆとりの面ではこれまた文句のないところで、前後方向の広さや視野の広さ、足元のゆとりなど、窮屈感とは無縁。

二列目頭上空間/こぶし2つ
二列目膝前空間/こぶし2つ





 ちなみに三列目はこんな具合。完全なエマージェンシー。私は頭も足もつかえて坐れない。もしもの時にシートがあるだけマシ、という程度のもの。しかしそれで充分だ。




 ラゲッジルームはこんな具合。二列目は座面を引き起こしフラットな床面とさせている。



エンジン・トランスミッション

 2.4リッター4気筒エンジン。比較的軽めの車重のためかったるいという印象こそないが、といって余裕しゃくしゃくというわけでもない。このクラス、こうした性質のクルマになるとCVTというのもいかがなものか。長期的耐久信頼性もさることながら、走った印象も華奢なイメージがつきまとう。私は歯車式多段AT、ないしは三菱にはDCTがあるのだからそれを使えばいいのではないかと思うがいかがか。




 試乗車には車線逸脱警報や自動減速・停止機能を持ったレーダークルーズコントロールが備わっており、それらも試したが、万事ソツなくこなしていくのは見事というほかなかった。しかし、なにからなにまでクルマ任せでいいのだろうか。ドライバーが意思を持って操縦することにクルマの運転の最大の要があると思うのだが。



足廻り



 たっぷりとしたストロークを持つアシがあらゆる凹凸を吸収してフラットで優しい乗り心地を実現している。ロールは少なく、ハンドルの反応もナチュラル。乗用車から乗り換えても違和感の少ないSUVだということが出来ると思う。振動や騒音も少なく、また4WDのクセも感じない。いたって静か。快適なクルマだ。



結論

 良いクルマだと思うし、乗ってイヤミなところもなく快適だ。しかしそれだけのことである。PHEVはちょっとした目玉かもしれないが、クルマ本体の魅力、個性の面で訴えてくるものが希薄で、運転席を降りてしまえばこのクルマのことはすぐに忘れてしまいそうなほどだ。優等生過ぎてライバルの中で埋没してしまう。SUVという種類のクルマを買う人は、何かしらの主張や個性を買うのだから、もう一歩何か欲しい。それは技術的なものでもいいし、デザイン的なものでもいい。「良く出来ている」だけでは物足りない。









10項目採点評価

ポリシー >>> 6
スタイル/インテリア >>> 
エンジン/トランスミッション >>> 
NVH >>> 
ドライバビリティ >>> 
スペース >>> 
先見性 >>> 
社会性 >>> 
良識度 >>> 
バリューフォーマネー >>> 
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試乗データ

試乗日:2012年12月20日
試乗車:アウトランダー ナビパッケージ(車両本体価格:3,100,000円)
型式:DBA-GF8W
エンジン:4J12 MIVEC
トランスミッション:INVECS Ⅲ 6速スポーツモードCVT
駆動方式:4WD
全長×全幅×全高:4655×1800×1680mm
ホイールベース:2670
最小回転半径:5.3m
車両重量:1530kg
タイア:225/55R18 98H
JC08モード:14.4km/L
ボディタイプ:5ドア7シーターワゴン
ボディ色:カッパーメタリック<MY>
内装色:ブラック/ファブリック
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メーカーサイト

http://www.mitsubishi-motors.co.jp/outlander/

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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。









前田恵祐


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