「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#110 広島産、堂々欧州基準

マツダ アテンザワゴン XD Lパッケージ ~ 試乗インプレッション(2013.1)
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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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 明らかに日本国内では勝負にならない、というより商売にならないのにアテンザをしつこく作っているのはマツダの生産量のじつに7割ほどが輸出されているという海外偏重型のメーカーであるところが大きい。アテンザも歴代ヨーロッパ車、ヨーロッパ市場を強く意識した作りをしていて、国内では異彩を放つ存在であった。今回の新型も歴代に倣ってきわめてヨーロッパ的なクルマになっている。



エクステリア



 外寸はもはやメルセデスEクラスのそれに匹敵する。ボリューミーでタイアがグッと張り出した押し出しの強いデザインである。意外にもワゴンはセダンより全長もホイールベースも短い。




 テールが短く軽快な印象。なかなか格好いい。




 テールレンズはセダンと共通性のあるデザイン。アテンザと一目でわかる。



視界・扱いやすさ



 CX-5と同じコンセプトで合理的にデザインされているコクピット。ハンドルのグリップは太く径も小さめでスポーティ。パドルシフトを備える。




 Aピラーはすっきりしていて特に付け根付近やミラーの形状も良く視界は良好。




 助手席側後方視界はこんな具合。



インテリア・ラゲッジ



 みかけほどに身体の拘束感は強くなく、ゆったりと坐らせる前席。ランバーサポート、ショルダーのサポートも適度で腰痛のある筆者にとって苦痛は無かった。

前席頭上空間/こぶし1つ




 ショルダーのラインが高く包まれ感の強い後席。かけ心地はもう少しリッチな感じだとさらに良い。空間は意外にも広々というより必要充分なレベル。外寸、ホイールベースの採り方も影響していよう。

後席頭上空間/手のひら2枚
後席膝前空間/こぶし1つ




 ラゲッジルームはそれでもこの広さ。



エンジン・トランスミッション



 このディーゼルエンジンは相変わらずパワフルで加速は豪快。内燃機関が存在感を薄くする中、エンジンが堂々と主張している。そのことがこのクルマにはっきりと個性を与えている。アイドリングや巡航モードでは静かだが、加速モードに移るとディーゼルエンジンであると初めてわかる。6速オートマチックもダイレクトかつスムーズ、任意シフト時のレスポンスもいうことない。セールス氏によればCX-5の実績として街乗り14km/L、高速19km/Lという。アテンザもその程度の燃費は記録しそうだ。現段階の販売比率は7:3でディーゼルに人気が集まっているという。



足廻り



 常にフラットで無駄な動きの少ない、引き締まった足廻り。ハンドルもクイックでダイレクト。乗り心地は19インチタイアを持つこのグレードでも意外なほどまろやかでゴツゴツ、ピリピリしたところがなく優しく滑らか。長時間ドライブの疲れも軽減するだろう。プラットフォームやアーム類の剛性、取り付け剛性も高められていると見えて華奢な印象とも無縁。振動や騒音もかなり抑えられている。総じて完成度が高く、現代的に洗練された足廻りだ。



結論

 2013年のこの段階において常識的に良く出来たサルーン(ワゴン)だと言える。デザインも個性的だしテクノロジー面でもマツダの推すものが一通り揃っている。価格も妥当な線だと思う。唯一モノ申したい部分があるとするなら、代替わりごとに大型化する外寸である。それも輸出主体のこのクルマの事情からすれば仕方のないところか。例えばプジョー508あたりと並べても互角以上に戦えるだけのものはあるだろう。俗な言い方だが、乗ってみるとヨーロッパ車と錯覚するようなクルマである。









10項目採点評価

ポリシー >>> 8
スタイル/インテリア >>> 
エンジン/トランスミッション >>> 10
NVH >>> 
ドライバビリティ >>> 
スペース >>> 
先見性 >>> 
社会性 >>> 
良識度 >>> 
バリューフォーマネー >>> 
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試乗データ

試乗日:2013年1月7日
試乗車:アテンザワゴン XD L Package(車両本体価格:3,400,000円)
型式:LDA-GJ2FW
エンジン:SH-VPTR(直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボディーゼル)
トランスミッション:6速AT(マニュアルモード/パドルシフト付)
駆動方式:FF
全長×全幅×全高:4800×1840×1480mm
ホイールベース:2750mm
最小回転半径:5.5m
車両重量:1530kg
タイア:225/45R19 92W
JC08モード:20.0km/L
ボディタイプ:5ドア/ステーションワゴン
ボディ色:ソウルレッドプレミアムメタリック
内装色:ブラック/レザー
装着されていたオプション:
     ソウルレッドプレミアムメタリック車体色(52,500円)
     BOSEサウンドシステム(52,500円)
     パイオニアHDDナビゲーションシステム(213,850円)





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メーカーサイト

http://www.atenza.mazda.co.jp/




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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。








前田恵祐


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