「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

#139 各部適正化


日産 ティアナ XV 試乗インプレッション (2014.4)

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~ 試乗記の読み方 ~

 この試乗記は筆者による個人的な印象記に過ぎず、ここに記された内容は必ずしも読者が実車から抱く感想と一致しない場合があります。人間にはそうした個人差、個体差があるものなのです。それが俗に言う個性であり多様性と言い換えてもいい。故にこの試乗記を鵜呑みにしてはいけません。車両購入の際には必ず購入者自ら実車に触れて検証と確認を怠らず、購入者が主体性を持って車種選定の判断を行うことが原則です。したがって・・・

買うときには自分で試乗して確かめる
筆者の言うことに左右されない
自分がいいと思ったものを購入する

・・・これらのことは最低限です。当たり前のことですが、それができない人が多いようです。この試乗記は指示書でも教科書でもバイヤーズガイドでもなく、購入者に試乗の手間を省かせる目的のものではありません。だとしたら何者であるかというと、クルマを「検証する手法」の提示をしているに過ぎません。しかし、その検証の手法、いわゆるモノサシというものがかなりブレているのが今の世の中、今のユーザーのように筆者には見受けられます。そこで、「私ならこのように確かめる」という意味合いでこのような記事の掲出を行っているもの、とご認識いただきたいと思う次第です。


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 ティアナはとくにインテリアデザインに力を入れていた日産の中型車。もとを辿ればセフィーロであり、マキシマでありと、ネーミングが転々としているあたりは日産らしい。セダンという車型になにか特徴をと考えた時に日産はモダンリビングデザインだとしたわけだが、それも代を経るごとにトーンダウンしつつあるというのが現状のようだ。



 エクステリア



 堂々としたプロポーション。ほぼフルサイズといっていい大きさ。デザインコンセプトはややニュートラルな方向で個性は薄いが、これは姉妹車である日産アルティマとの統一を図ったためでもある。




 ビッグキャビンコンセプト。インターナショナルサイズ。17インチホイールも小さく見える。




 テールレンズのクビレが特徴的。4気筒だが左右に分かれたデュアルエキゾースト。



 視界・扱いやすさ



 オーディオレスが標準で、試乗車はメーカーオプションナビを備える。操作はコンベンショナルなスイッチ。エアコンも同じ。手動のチルトとテレスコピック調整を備えるハンドル。運転席は前後独立座面高さ調整を含むパワーシート。パワーウインドウは残念ながら運転席のみがワンタッチ。運転席からはボンネットフードを視認できる。




 Aピラーはこのようにフロントガラスに映りこむ。太さは平均的。上述、ボンネットを視認できるものの、それでも左前の車幅感覚には慎重にならざるをえない。ま、こんなとき、ナビとセットで備わるアラウンドビューモニターがモノをいうのだろう。




 Cピラー埋め込みのウインドウも効果的な後方実視界。リアウインドウも天地幅があり視野は開けているほうだろう。



 インテリア・ラゲッジ



 試乗グレードは本革張りが標準。内装色はブラック。この他に車体色によってはベージュも選べる。そのベージュを選ぶとダッシュボード上面が黒の着色となり、フロントガラスへの反射を考慮している。黒内装はメタル調の装飾パネル、ベージュの場合は木目調を使い分ける。




 ティアナとしての初代、そして二代目と、シートの形状、かけ心地に拘っていたが、最新モデルではごく普通のものになった。革張りゆえの硬さを感じるが、座面前端を独立して高さ調整できるため後傾角を調節することが可能なこともあり身体とのフィット感はまずまず。

・前席頭上空間/こぶし1つ




 後席のゆとりと視界の良さは素晴らしい。タクシーで乗せてもらうならこれだという感じ。ただし思いのほか頭上空間が稼げていないあたりが少々残念。これでオプションの電動サンルーフがつくとさらに厳しいか。

・後席頭上空間/手のひら1枚
・後席膝前空間/こぶし2つ以上




 ただただ広いだけでなく効果的に掘り込んである、ユースフルなトランクルーム。これでヒンジがパンタグラフ式ならなお言うことは無い。



 エンジン・トランスミッション



 密かに筆者のお気に入りのエンジン、日産QR25DE型。ムラーノにも乗る北米向けの4気筒エンジンだが、じつに滑らかで静か。トルクもあってとても快適に走ってくれる。CVTとの相性も抜群。発進から中間加速にかけての「しなやかな」加速はちょっと他では味わえない。スペックには現れない、体感領域に魅力を備えたパワーユニットだ。ボンネットフードはダンパーで支える。


 足廻り



 原則として滑らかでフラットな良い乗り心地。ゆとりあるサスペンションストロークを有して、まったりとしたいい雰囲気だ。しかし、試乗グレードは17インチ55扁平タイアのせいか、やや不似合いな上下動とロードノイズを看取。下位グレードの16インチ60扁平、もしくはさらに幅を215から205(65扁平)に細めることでこれらネガティブは払拭できるように思う。



 結論

 物理的にも高すぎない重心、それに伴う自然な旋回、制動性能など、セダンは乗り物としてきわめて自然な姿かたちであると再認識させられる。それをまっとうに作り、極力雑味を省き、寛くリラックスできる室内空間、ゆったりとした乗り心地、静かでしなやかな走り、どれを取っても「ティアナ・クルーズ」のキャッチフレーズに恥じない実力を持ったクルマに仕上がっていると思う。




 モダンデザインはやや後退しているが、各部を適切に磨きこみ、まるで着心地の良いジャケットのような「着用感」を持つ。当たり前のことだが、最近はその当たり前になかなか出会えない。ティアナは「モノの良さ」がわかる人が選ぶ知的なクルマだ。




 10項目採点評価

ポリシー >>> 8
スタイル・インテリア >>> 7
エンジン・トランスミッション >>> 9
NVH >>> 8
ドライバビリティ >>> 8
スペース >>> 9
気配り度 >>> 8
先見性 >>> 7
完成度 >>> 8
バリューフォーマネー >>> 9




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 試乗データ

試乗日:2014年4月19日
試乗車:日産ティアナ XV (車輌本体価格:3,132,000円/OP別)
型式:DBA-L33
エンジン:QR25DE(直列4気筒2488cc)
トランスミッション:エクストロニックCVT
駆動方式:FF
全長×全幅×全高:4880×1830×1470mm
ホイールベース:2775mm
車輌重量:1470kg
最小回転半径:5.7m
タイア:215/55R17 94V
JC08モード燃費:14.4km/L
ボディタイプ:4ドアノッチバックセダン
ボディ色:ブリリアントシルバー(M)<K23・スクラッチシールド>
内装色/素材:ブラック/本革
装着オプション:
     Nissan Connectナビゲーションシステム(以下含む 316,440円)
     +アラウンドビューモニター(MOD(居動物検知)機能付)
     +LDW(車線逸脱警報)
     +BSW(後方車輌検知警報)
     +クルーズコントロール
     +ステアリングスイッチ
     




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 メーカーサイト

http://www2.nissan.co.jp/TEANA/




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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある仕様や評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をして、よくお確かめください。










前田恵祐



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