「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

DNAの断絶



今はBMWがつくっているMINIについて...





 BMW・MINIは後輪駆動メーカーであるBMWが送り出した前輪駆動車として、大成功を収めたことは間違いない。前輪駆動のイヤな癖もないどころか、素直で良く曲がり安定性も高い。ただしそれを実現する為にちょっとだけカタいアシが先祖からの継承物かもしれない。スタイルもまぁなんとか今風にMINIをアレンジして見せた。


 しかし私はどうしてもこのクルマのことが腑に落ちない。それはそもそもMINIを謳いながら決してMINIではないサイズであるし、先祖であるBMC・MINIの持っていた、というより設計者アレック・イシゴニス氏の設計思想や先見性に対するリスペクトがまったく見られないことにもある。


 先祖であるBMC・MINIはエンジン、トランスミッションを横置きして客室内空間を最大限に確保した、FF実用車のパイオニアである。MINIというブランドにはパイオニアとしての重みがあり、歴史があり、また思想に対する思いが同居している。BMWの作る今のMINIはいうなればMINIにような格好をしたFFのちょっと良く走るパーソナルカーだ。時代と共に自動車やブランドの役割が変化することを否定はしないが、日に日に肥大化し、室内も決して広いとは言えず、ならばそれ以外の面でこの時代なりの革新性があるかといえば、それはない。BMWはただ単にMINIのバッヂの使用権がほしかったにすぎないのだ。








 それではご先祖様に合わせる顔がない、そう思うのが遺産を継承した者にとって普通の感覚ではないだろうか。自動車ビジネスとはなんとも冷徹でドライな世界なのである。








前田恵祐


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