「新車試乗インプレッション」と「自動車批評」を主とするBLOGですが、ここに記されているレポートは鵜呑みにせず、ご自身で何事も検証してください。自己検証が大事だ、と言い続けたいブログなのです。 キミたちはもっと利口にならなければ、利口になろうと思わなければならない!

トヨタ 予防安全パッケージ



 普及を目指した予防安全パッケージToyota Safety Senseを2015年に導入・・・

 だそうで。 
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 巨人が動いた・・・ってほどのことでもないのかもしれないが、しかし弱小他社(失礼)が一生懸命、知名度、普及率アップに頑張ってきて、そしていよいよ日本国民にとって、クルマに備わるべきベーシックな装置、という認識に達したと見るやこのような発表をおこなう。トヨタはこれまで基礎的な研究開発は充分に行なってきたが、勇み足は踏まなかった。それはトヨタの、やはり業界リーダーとしての分別であったようにも思える。


 スバルのアイサイトの、あのグイグイ宣伝しまくる感じはいかにも商業的だ。そしてもっといけないのは、設定車とそうでないクルマが共存していることだ(安いのには付いていない)。本当に、人間にとって意義ある装置だと思っているならそういう差別はいかがなものか。その点トヨタの姿勢はあくまで「ほぼ全車種への展開」であり、またこの段階、タイミングで公式発表を行なっているということ自体、この技術を商業的に利用しようとは考えていません、という意思表示だ。真面目。大人。・・・っていうかやっぱりアザトいか。


 かつて、エアバッグやABS(に、加えてサイドインパクトバーも)がクルマに必要だとされて議論が展開されたとき、クルマがそこまで人間を補っていいのか、もっと、使う側の人間の基礎教育を充実するべきではないか、という声が少なからず挙がっていたことを思い出す。そして、今般の運転支援システムに対しても、僕は「補うより基礎教育」の派である。でなければ、運転の楽しさは味わえなくなると思っている。だがそれはかつてエアバッグやABSに過剰反応した諸先生方と同じ反応でしかないのだろう。きっと僕は時間とともにこの運転支援システムを受け入れてゆくだろう。


 トヨタがこうした展開を見せたことで、運転支援システムは、見せびらかしの客寄せパンダからより実質的な、自動車のベーシックな安全装備、という認識に昇華していくことだろう。そいつは喜ぶべきことなのかもしれない。しかしこうした技術の先には「完全自動運転」がほの見えるわけで、そこまでの道のりは慎重に行ってもらいたい。自動車を自ら操る、ハンドルの手応えから遠心力を味わい、重力に抗いながらアクセルを踏み込むという本来的、根源的楽しさ、人類が持つ「自由」の原理をどうか忘れないでもらいたい。


 しかしそれには、相応のリスクを伴い、それを深く認識する、ということも同時に必要なことなのだ。リスクや危険を認識できなくなったら、人間は動物として退化を意味すると僕は思っている。


 その上で、衝突事故が減るのであれば、僕は諸手を挙げて賞賛する。




トヨタ自動車 グローバルニュースルーム
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/4228209/









前田恵祐


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