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前田恵祐は2018年5月18日、闘病の末この世を去りました。 故人の意思を尊重し、ブロクは閉じずにそのまま残すこととしました。 以前からの読者の方、初めてブログに訪れてくださった方もこれまでの記事をご覧にっていただけるとありがたく存じます。(遺族一同) 当ブログのURLリンク、内容、文章等を、他のwebサイト、SNS、掲示板等へ貼り付け拡散する行為、印字して配布する行為は、いかなる場合も禁止事項として固くお断りいたします。

#092 お勧めグレードはこれ

トヨタ 86 G/6段マニュアル 【短評】(2012.4)
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この試乗記は個人的な印象記です
捉え方や感じ方には個人差があります
ご自身で乗ってお確かめください



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 ご存知の通り、トヨタ86は先日試乗したスバルBRZと基本的に同じクルマだが、ちょっと気になるところあって、86の"Gグレード"に試乗した。



エクステリア



 エクステリアにおけるBRZとの違いは、バンパーやエンブレムなどのパーツと、ボディ色設定の違い。スバルにあるWRブルーはトヨタでは選択できない。




 16インチホイール。今回の焦点はそこ。




 スポイラーなしはおとなしくて、大人にも受け入れやすいだろう。



視界・扱いやすさ



 やはり、もう一度乗っても視界の良さ、フェンダー峰を視認出来るメリットを感じる。



エンジン・トランスミッション

 先日試乗したBRZの"S"との違いは、トルセンLSDの有無とファイナルギアレシオがやや高めなこと。



足廻り



 このグレードに敢えて試乗した意味はここにある。17インチホイールを持つ上級グレードではややタイトすぎると個人的には感じていたハンドリングや乗り心地だが、こちらの16インチホイール仕様だとどうなるのか。結論から言えば個人的にはこちらのほうで充分と感じた。この仕様でもシャシの素性のよさは享受できるし、同時に微小突起への感受性やハンドルの手応えなど、日常レベルの快適性とうまくつり合いが取れた仕様である。




 タイアの銘柄はなんとヨコハマのデシベル。快適性に振ったタイアのはずだが、それでも充分スポーティに走れるのだから、基礎の部分がしっかりしている証拠だ。



結論

 スバルで16インチホイールとLSDの組み合わせは出来ず、LSDが欲しければ17インチとの抱き合わせになる。私は日常性と同時に、時にスポーティにもいける、というその辺のバランスは取りたいから、16インチにLSDが欲しい。となると、86でGグレードを選択し、トルセンLSDを単独オプションとして選択することになる。値段も安く、メーターやダッシュボードの加飾もおとなしく、私が選ぶならこれだろう。






 86/BRZで惜しいのは、「走り」のことしか頭に無い、その視野の狭さというんだろうか。作る側が夢中になることはいいことだが、それが時に暑苦しく感じることもある。かえすがえすも、暑苦しいのは格好悪い。素性の良い走りは、ひとまずそれとして、内外装などはもっと「お洒落」とか「スマート」、あるいは「クール」な雰囲気にまとめても良かったはずだし、そのほうが間口を広げたのではないだろうか。この価格帯になってくるともう少し洗練された調度(イコール精神)がほしくなるのは確かだ。



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5段階評価/★★★★
・熱意=アツクルシイ(-2)
・釣り合いの取れた足回り(Gグレードに限る)(+1)




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試乗データ

試乗日:2012年4月20日
試乗車:トヨタ 86 G(車両本体価格:2,410,000円)
型式:DBA-ZN6
エンジン:FA20
トランスミッション:6段マニュアル
駆動方式:FR
全長×全幅×全高:4240×1775×1300mm
ホイールベース:2570mm
最小回転半径:5.4m
車両重量:1210kg
ボディタイプ:2ドアクーペ
ボディ色:クリスタルブラックシリカ<D4S>
内装色:ブラック/ファブリック
装着されていたオプション:
 ナビゲーションシステム(ディーラーオプション)
 本革巻きステアリングホイール/シフトレバーノブ/パーキングブレーキレバー



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メーカーサイト
http://toyota.jp/86/



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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。






前田恵祐


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