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#004 ハイブリッド・パワー

トヨタ・クラウン ハイブリッド 試乗インプレッション(2008夏試乗、2009.6再上梓)

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この試乗記は個人的な印象記です
捉え方や感じ方には個人差があります
ご自身で乗ってお確かめください



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 時代はハイブリッドカー全盛。トヨタのハイブリッドは何種類もの駆動方式を持っていて、FFもFRもAWDもある。クラウン・ハイブリッドはFRの高級車である。高級乗用車にハイブリッドは必要か、それより相応な動力源であるのかどうか。乗る前には疑問があった。



 概観

 旧”ゼロクラウン”から基本部分をブラッシュアップさせたという成り立ちの現行型であり、おおむねゼロクラウンを下敷きにした佇まいをもつ。やや抑揚を強めているようで、引き締まったシャープな印象がある。若作り。保守的なクラウンの”層”にはもうすこし落ち着いた雰囲気のほうがいいような気もするが、ゼロクラウンも出たてには同様に思ったもののしばらくして馴染んだ。




 青い部分、光るんですね☆



インテリア

 クラウンの内装と聞いて古臭いというイメージを持って乗り込むと良い意味で裏切られる。試乗車はこげ茶色のレザー張りで落ち着いた雰囲気。これでもかこれでもかといわんばかりだった一時代前とは隔世の感。




 ダッシュボードは、それでもやや煩雑なデザイン、ラインを描いており、もうすこし目に煩くないほうが長時間、長期間の付き合いにも個人的に飽きが来ないと思う。




 このアタリのラインがどうもね・・・


 ハイブリッド専用のフル液晶メーターパネルは自然で見やすいが、これもよりシンプルなほうが本来の機能をより発揮できそうな気がする。




 スペースはいまさらの感で、キャビンを充分にとられた寸法どりは先代譲りだからどの座席においても窮屈感はないが、ムーンルーフ付だと天井に頭髪が触れる。筆者の座高は、確かに低いほうではないんだが・・・。



動力性能

 短時間の試乗だったので燃費は計測できなかった。先に申し上げておきます。


 しかし、このクルマのハイライトはまさしくこの分野だと思った。モーターとエンジンが力を出し合って燃費を稼いだり、時としてパワーを増強したりする、それをきわめてスムースにやってのける、ということは頭で理解していながら、あえてこうする必要があるのかと思いながら乗り込んだ。しかしそれはすぐに吹っ飛ぶ。


 無類の静けさ、滑らかさ。モーターで発進し、そのうちエンジンもかかる。その一連の流れが、まさに流れなのであって、流れるようにスムースなのでもある。同時に蜜のようにこってりとしたトルクがあることに驚かされ、それではと、確かめるようにスロットルふ深く踏めば強力な追い風に吹かれるように行く。


 その加速を曲線で表すなら線形がきわめて美しい。美しく伸びやかに立ち上がり舞い上がっていくようなそんなイメージ。どのレシプロエンジン、多段ギアボックスにも真似のできないこの”味”。電気にも味があるということがわかった。電気は高級車に向くということもわかった。


 そのかわり、うわさによれば燃費はそうでもないらしい。しかしそれはそれでいいと思う。この走りを得てベース車より少しでもよければ充分だと、今は思う。



足回り

 引き締まってソリッドとさえ思えたゼロクラウンの足は衝撃的ですらあったが、このクルマはむしろ先祖帰りしているように感じた。ややアマいステアリングと重力に抗わないロール剛性、凹凸の処理ひとつもやや余韻を残しているあたり、旧来のクラウン的。良い悪いというより好き嫌いでいうなら、筆者は好き。クラウンの味である。


 またこのしなやかさが風に乗って走るような動力性能にもマッチしていると思う。大径タイアのわりにゴツゴツも少なく、電子プラットフォームの貢献も大きいか。だとしても不自然さもなく、完成度高し。




 大径タイアもゴツゴツが少なく良好な足さばき。



まとめ

 巷では「燃費がなぁ」と言われているようだが、個人的にはこれが高級車にも大いに向くという適性があるとわかったことが喜ばしかった。燃費もやれるが高級もやれる。こういう見せ方も出来る。すごいなぁと感じた。


 ガソリンエンジンは姿を消し電気だけで走る時代は遠からずやってくるのだろう。そう考えると理由もなく暗澹とさせられたが、このクルマに乗って、電気も捨てたもんじゃないなと思わされた。静かで滑らかで、力強くもある。まだ未発展な分野、しかしありていな表現だが可能性は大きいと感じた。



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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。









前田恵祐


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