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#010 モデルチェンジの意義は?

ホンダ・オデッセイ~試乗インプレッション (2009.7)

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この試乗記は個人的な印象記です
捉え方や感じ方には個人差があります
ご自身で乗ってお確かめください



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 3代目オデッセイがはかった転換は大きかった。低床プラットフォームの理由は二つ。一つは立体駐車場対策、もう一つは重心の低いスポーティな走りである。既成概念を打ち破りしかも完成度も高いすばらしいクルマだったが、その分次のモデルが難しいという当たり前の課題にぶち当たるのだ。



 概観



 基本的に従来型のメカニズムを下敷きにしているためシルエットで見るとまったくといっていいくらい違いがわからないだろう。3代目より各部のエッジと陰影を強調しずんぐりとした印象を少しでもシャープにと調整した跡が伺える。顔はクロムのフィニッシャが与えられてFCXクラリティにも共通する意匠。リアはややオーソドックス。




 ハイライトは細くなったAピラーによる視界改善とフロントドアの前側の境がより前進して乗り降りに寄与していること。しかしこれくらいの違いならスタイルをそのままに実現しても良かったのではないか。そのほうがよっぽどコストを抑えられるし、「良心的なビッグマイナー」という好意的な捉え方も可能だったはず。それをあくまでフルモデルチェンジとしたのはひとえに「新車効果」で一時的にも売れてほしいという願いからだ。



インテリア



 各部のデザインや造形に変化はあるものの、スイッチの配置やメーター、モニタの配置は大きく変化していないというあたりからも、スキンが変わっただけとわかるダッシュボード。その上木目の範囲は狭くなったしポケットの蓋が省略されているなどの「コストダウン」も散見される。




 ドアを開けて座り込むのに丁度いい高さで視界もよく、それは前席後席ともに同じことで、子供から年配の方まで乗りやすいクルマになっている。床もできるだけ平坦に均されている。それでいて内装の調度はやはりオデッセイならではで、大人っぽく洗練されているからファミリーだけでなくパーソナルユースにも充分に耐え得るものになっている。このあたりの設えは依然として手練だ。ちなみに3列目は、大人も座って座れなくはないが、犬用と考えた方が無難。




 2列目ドア内装。先代のドアポケットにはご丁寧に蛇腹のふたがあった。



動力性能

 2.4リッターエンジンに大きな改良はなかったようだが、後発の2代目インサイトのような緑色のECONボタンが備わっている。やや馬力は落ちるが燃費に効くという触れ込みだが、昔のF1の「オーバーテイクボタン」の逆である。


 エンジンそのものは音、振動とも低く抑えられていて、低回転からフラットに力を発揮しつつ、回す必要もないが回してもストレスなく伸びてくれる、基本に忠実ながらその事実がなかなかほかでは得がたいという代物だ。ホンダのエンジンはやはりいい。




 CVTからは今回シーケンシャルモードがなくなっているが、じつはCVTであれば「ドライブ」と「ロー(+エンジンブレーキ)」があれば充分のはず。事実他銘柄のCVTが同じシフトパターンだったが山岳でも高速でもまったく痛痒はなかった。



足回り

 やや硬めでゆったりとしたストローク感がもう少し欲しい、という感想は、じつは3代目と同じだったりする。直接比較すれば多少はよくなっているのかもしれないが、大きなアップデートは感じない。ステアリングの重さがやや自然になったか、というくらい。



まとめ

 フルモデルチェンジとしてみるとガックリするが、ビッグマイナーとして見ればまあまあ、というクルマである。おもに見た目を新しくして、つまり目先を変えることで新車効果を狙いたいというのはちょっと安易だし、その下意識が見えてしまうと見る側も萎える。3代目が良かっただけに変わる必要がなかったというのが、率直な感想だし、じつはそれはホンダ自身も同じ認識だったんではないのかな。

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ご留意ください
この試乗記は貴方の試乗を代行するものではありません。
感じ方や考え方には個人差があります。
また、製品は予告なく改良される場合があり、
文中にある評価がそのまま当てはまらない場合もあります。
購入前にはぜひご自分で試乗をしてよくお確かめください。









前田恵祐


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